女性幹部社員の結婚退職

信頼していた女性幹部社員が結婚を機に退職してしまうという問題。 「これだから女は使えない」の一言では済ませられない重みがあります。 男の辞め方とは決定的に違う。 あなたの目に背信行為と映るのも無理はありませんが、 「裏切り者」とののしっても信頼関係が戻ることはないでしょう。


信頼していた中軸の女性幹部社員が、
結婚を機に退職してしまう 。・゚゚・(>_<;)・゚゚・。

という問題。
長く経営していると、
この問題に直面する日が来ますね。
>これだから女は使えないのよ。
っていう怖いセリフを、
女性経営者の口から何度か聞きました。
>こんなことだから、
>「女は使えない」って男に言われてしまうのよ。
>女のわたしがそう思うくらいだから、
>やっぱりそうなのよ。

ってね。
その女性社長自身、
「男に負けたくない」「男を見返してやる」
っていう気持ちがきっとどっかにありますもんね、
腹心の部下が会社を去ることで、
いっぺんに経営危機に陥ってしまったときの情けない感じ、
察して余りあります。
産休とか育休とか、
うまく使って、
なんとかパートナーシップを維持できなかったのか‥‥
と思うのは部外者の無責任な見方です。
長年の信頼関係がプツッと切れてしまう、
その寂しさ、恐さ、無念さ、
もう元には戻らない感覚。
それは大げさではなく、
めげそうで死にそう
な感じです。
よほどのことがないかぎり、
修復不能と考えるのが一般的でしょうね。
そこが、
病気療養で3年間入院
とかとちがうところです。
社長の右腕が病気で入院となると、
経営面でのダメージはやはり大きいでしょうが、
心は切れません。
プツッって音は聞こえない。
病気や事故が原因で戦列を離れるというのと、
結婚で退職というのは次元がちがうのです。
恋愛だけならまだしも、
結婚のほうはそうはいかないんです。
それまでの信頼関係が深ければ深いほど、
態度がいきなり変わったように感じるでしょう。
コロッと変わったように見えるんです。
これから出産して子育てして、
家庭づくりに命を懸けようとする女性社員と、
経営に命を懸けている経営者、
ベクトル合うわけないんです。
かわりのきく大企業ならいざ知らず、
>あんたが頼りだからね!
ってやってきた中小企業では
‥‥ですね。
結婚退職していく相手に対しては、
感謝の気持ちで送り出すケースより、
ほとんど怨念に近いものさえある場合が多いと感じます。
悲しいことですが。
。・゚゚・(>_<;)・゚゚・。
その日は突然やって来ます。
Love comes at the speed of light.
──恋は光の速さでやってくる。
その瞬間から、
女性幹部社員の心の中では、
自分たちの愛の巣をつくるための
大きな大きな準備が始まります。
自分たちの愛の巣をつくる = 会社を離れる
ではないはず
なんですが、
経営者の目から見れば、
同じに見えます。
いや、
単に幹部が戦列を離れるという以上の破壊力があります。
ある社長(男性)は、
>自分も独立したいんで、
>ここ辞めたいんです。

と
右腕の専務(男性)が辞表を出してきたときの衝撃を、
>正面から頭突きを食らわされたようだった。
と
表現されてました。
結婚退職っていうのは、
独立のために退職っていうのともちがいますね。
その痛みは、
正面から頭突きを食らわされる痛みとはちがうと思います。
。・゚゚・(>_<;)・゚゚・。
名前は聞きませんでしたが、
羽根の色がとても艶やかで美しい鳥の話です。

オスは繁殖期が始まると、
メスを巣に迎え入れるために、
なるたけ立派な巣を築こうとします。
木の枝を集め、葉っぱを集め、
虫の死骸を集めます。

メスはオスの築いた巣へ、
身ひとつで引っ越しするために、
余計なものをすべて捨てようとします。
自分の羽根まで抜いてしまおうとするそうです。
まるで過去を消し去ろうとするかのように、
からだに砂をかけてゴシゴシこすって抜くそうです。

そして抜いた羽根をオスの巣へ運びます。
最小限の大切な荷物以外は、
すべて切り落とそうとして、
脚に血をにじませながら運びます。

ひとりで動くときの経路を何度もチェックします。
群れの中に自分より身体の大きな鳥がいたら、
殺して埋めようとします。
いざ飛び立とうとするときに、
思わぬ邪魔が入るのを警戒しているのだそうです。

繁殖期以外はおとなしく木の実を突いているんですが、
交尾が迫ると歯を研ぎ爪を研いで攻撃態勢に入ります。
本能によってコロッと変わるのです。
人間とちがって学習しませんし打算もありませんから、
子孫を残すためなら自分の命さえ顧みないのです。

群れの戒律を壊し、
最後に自分の巣を壊します。

。・゚゚・(>_<;)・゚゚・。
人間と鳥とをいっしょくたにしてはいけませんが、
学習も打算もなく、
感心するくらいピュアな人もいます。
結婚が決まった男性は戦力的にパワーアップするのに、
女性はパワーダウンっていう傾向も、
なんかわかる気がしますよね。
しかし仮に打算的な判断で、
「結婚しても会社は辞めない」
と
本人が決めたとしても、
魂が抜けているなら経営幹部は務まりません。
収入にしがみつくだけなら辞めてくれたほうがよっぽどマシ‥‥
ってことになってしまいます。
そんなせめぎあいが、
今日もどこかの中小企業でくりかえされていることでしょう。
男と女、
とりあえず子どもを産むか産まないかの差なんでしょうけど、
なにかそこに、
日本人特有の家族観もあるんでしょうか。
男(夫)は外で働き、女(妻)は家を守る。
──昭和の日本ではあたりまえのことでした。
これは、
思考の調整でなんとかできる価値観なんでしょうか。
それとも生理的に埋め込まれた本能でしょうか。
わかりません。
。・゚゚・(>_<;)・゚゚・。
そこを議論するのは経営者の仕事ではありません。
経営者がやっておくべきことはまず、
本能にしろ価値観にしろ
パターンを知っておくことです。
起こりうることだと覚悟することです。
>わたしは結婚しません。
と
本人が口癖のように言い続けていても、
そんなもんはまったくアテになりません。
真に受けたとしたらあなたがアホです。
>結婚しても子どもはいりません。
も
完ぺきに疑わしい。
「結婚しても子どもができなかったらどうしよう?」っていう、
不安の裏返しかもしれないってとこを汲んであげましょう。
もういちど言いますが
恋は光の速さでやってくる。
隕石に当たるようなもんですから、
起こってしまったらもう、
手のひらを返すようにどころの騒ぎではありません。
まばたきひとつ。
きのうまでの彼女とちがう彼女が、
ふつうに会社に来ます。

姿はそこに見えますが、
仕事に気持ちが入っていません。
(気持ちが入ってないようにあなたには見える‥‥
と言ったほうが正しいのかもしれませんが。)

あなたが彼女に対して、
「休んでください」とか「帰ってください」とか
「出ていってください」「勝手にしてください」
みたいなことを、
言わなければしかたがなくなるほうへ事態が進みます。
信じられないミスを連発し、
取引先にも迷惑をかけてしまいます。
しかもその過ちを素直に認めず、
言い訳が口をついて出てきたりします。
いままでそんなことはなかったのに、
あなたを公然と非難する場面も出てきます。
そのうち取り返しのつかない大きなミスをやらかすでしょう。
まわりの社員も、
「おめでたいことだから」
「いつか自分もそうなりたいから」

と
大目に見ようとするんですが、
いかんせん自分たちより給料の高い人のことですから、
やがて社内の不協和音につながっていきます。
不思議ですけど、
そんなふうになるようにできているんです。
理屈を超えたサムシンググレートの世界で、
準備が進んでいるんです。
あなたも過敏になってしまいますので、
なおさら事態が悪化します。
あなたがもし彼女よりだいぶ年上でまだ独身だとか、
結婚はしているが子どもはできなかったとか、
彼女と彼氏との出会いを自分が取りもったというような場合、
心情はきわめて厳しいかもしれません。
じゃあ彼女はどうしたらいいか?
──それを本人に言葉で説明するのは甚だ困難です。
神さまに逆らうようなものだからですね。
あなたは本心と反対のことを、
言わされることになっていきます。
彼女の言葉つき、しぐさ、表情、
そして人間全体のオーラが、
なぜか、
会社にとって背信行為のかたまりのように映ります。
どこがどういう理屈でそうなるか、
途中の経過や手段や状況はそのたびに変わります。
脈絡があるように見えて全然ないときもあります。
あなたが猛烈に責められる事態も起きます。
彼女には触れてほしくない筋書きがあって、
そこに触れる者は誰であろうと、
容赦なく責め立てられることになります。
自分(たち)の「聖域」が生まれたのですから、
そこを守るための「聖戦」が始まっているんです。
会社が修羅場と化しても不思議ではありません。
外から見たらこんなにハッキリわかるちがいなのに、
本人には見えないというんです。
あなたが不愉快に感じるとわかりきったことや、
悲しむに決まっていることが、
直接関係ないところでも起きてきます。
彼女があなたから去っていくときに、
あなたがあまり苦しまなくていいように、
いまのうちから慣らしといてやろうという、
宇宙の優しさ、
神の思し召しなのかもしれません。
すべては学びのために‥‥ですね。
。・゚゚・(>_<;)・゚゚・。
執着を起こしている自分の心に気づくことからはじめましょう。
我執を落とす技術を知っておけば役に立つかもしれません。
女性経営者に特に多いようなのですが、
腹いせをしないと気がおさまらないというのなら、
明らかにあなたの側の修行が足りてません。
そんなことじゃあ必然的にいろいろな災いが降ってきます。
相棒を失うことを恐れないでいられれば、
失うことはないでしょう。
会社の体制を組み直す必要も出てくるでしょうが、
報復だと相手が受け取るようなことだけは、
全力で思いとどまってください。
責任の大きなポジションから外すというのは、
思いやりから出ている意思決定なら本来OKなんですが、
まずそういうふうに受け取ってはくれませんから。
たとえ話し合いを重ねて頭では理解しあえたとしても、
相手にはプライドがあります。
貢献度が落ちたからといって、
降格や減給といった制裁的措置を取るならば、
実質クビにするのと同じことですし、
それだともう人間関係は永久にアウトだと覚悟しなければなりません。
あなたはいつか、
彼女に戻ってきてほしいのでしょう。
あんな裏切り者の顔なんて二度と見たくないと、
いまは思っていたとしても、
それもウソなんです。
3年先、5年先のことなんてわかりません。
元の彼女のままの姿でなくてもいいから
戻ってきてほしいと願うことになります。
経営者の本気度が問われます。
彼女は彼女で、
気の済むまでやるしかないんですね。
選択の結果に責任を取り、
心の底で学ぶことのくりかえしを経て成長していきます。
あなた(会社)にとってベストなことが、
彼女にとってベストではないということ、
また反対に、
彼女にとってベストなことが、
あなた(会社)にとってベストではないということ、
は、
もちろんあります。
結果はどうなるか、
それはわかりません。
「神のみぞ知る」です。
結果をどうにかしようとして消耗するのはやめたほうがいいでしょう。
問題を急いで解決しようとせず、
「いま、ここ」にいて、
欲しい結果を描くことに意識を向け続けてください。
ベストな結果にならなかったとしても、
それは一時的なことにすぎません。
ベストな選択肢が他にありますよというメッセージであって、
つまりチャンスです。
もっといい夢を見ましょうよってことなんですね。